先日、ぎりぎりになって観に行ってきた「アンコールワットへのみち」のお話です。行こう行こうと思いつつ、すっかり忘れていたのですが、誘ってくれる人がいたので思い出して急いで行ってきました。
石造の展示がメインでした
上の広告のイメージから、世界遺産のアンコール・ワットの展示なのかと思っていたのですが、8世紀以前の小国乱立の時代(プレ・アンコール時代)から、アンコール・ワットが繁栄した時代までを、その彫刻美術を展示することで、たどっていくものでした。「インドシナに咲く神々の楽園」というサブタイトルから、楽園のような展示のイメージしていたので、ちょっと地味だった。
実は、こういうのをイメージしていた。
アンコール・ワット様式は12世紀から
9世紀のクレーン様式から始まって、アンコール・ワット様式は12世紀くらいだそうです。意外と新しいんだなという印象です。それにしても、建物と一緒で、やっぱり年代によって、様式があるんですね。
印象に残った彫刻をご紹介します
プラジュナーパーラミター(般若波羅密多菩薩)10世紀後半|砂岩
ほとんどの像が砂岩で出来ているので、柔らかいせいか、腕はとれてしまっている。「パーラミター」が仏教だと「波羅密多」になるんだ~、と感心。すごくやさしそうな、お姿ですね。
ガネーシャ
ガネーシャはシヴァとパールヴァティーの息子で、富と知恵、あるいは障害を取り除く神だそうです。なんで象の頭かというと、パールヴァティーがお風呂に入っているところを見張るように言われていたガネーシャは、シヴァが入ろうとしたときに止めたんだとか。その時、ガネーシャはそれがお父さんだとは知らなかったんだそうで。それを激怒したシヴァは、ガネーシャの首を切り落として遠くへ投げ捨ててしまいます。後にそれが自分の息子だったと知って、首を探しにいくのですが見つからず、そこで旅の最初に出会った象の首をくっつけたんだとか。実際にあったとしたら、すごい話だな~と、感心。
シヴァ
こちらがそのシヴァ神。額に第3の目が刻まれている。
ガルーダ
ヴィシュヌという神様の乗り物。聖鳥ガルーダ。単純に私の干支がトリなので、印象に残った。
アルダナーリーシュヴァラ
シヴァとパールヴァーティーの合体神。右半分がシヴァ神で、左半分はパールヴァーティー。シヴァ神側には、第3の眼が半分、額に刻まれている。この頃から、プリーツスカートってあったんだなと、変なところに感心。
まとめ
結構沢山の展示で、ひとつひとつ見ていくと時間がかかりました。見に来ている人は、若い女性も多かったのが印象的でした。「アンコールワット」ついての展示は珍しいのでは、と思います。カンボジア方面の歴史に触れることが出来ました。仏教につながっていくところも、興味深かったです。