昨年おきた分譲マンションの杭工事データ偽装問題は、かなりショッキングな出来事でした。
建築士会で杭に関する講習会が行われるということで、参加してきました。
杭基礎の要求性能や施工監理、地盤調査の基本から杭の許容支持力の計算式、内容はかなり濃かったと思います。
DVD講習はテンポ良く進められていくので、ついていくのが大変。
今回の杭施工データ偽装事件の再発防止の為、国土交通省が対策委員会を設け、色々な取り決めをしました。施工記録に対するデータの取り方も、かなり綿密に、今後偽装が絶対おきないように、誰が何を確認するのか、誰が立ち会うのか、施工記録の即日報告(最悪翌朝)など、すごく細かく取り決められたようです。
「技術者倫理」
組織が問題を起こすとしたら、その責任は主として経営者にあり・・・(略)・・・しかし、技技術とそれによる製造物との関係をきちんと把握できるのは経営者ではなく技術者であることを忘れてはならない。技術が災害を引き起こすことを防止できるのは、やはり技術者なのである。
大臣認定を取得した杭メーカーの責任
例の杭施工データ偽装事件、最初は三井不動産レジデンシャルの名前が大きく報道されて私もガーンとショックでしたが、途中から、旭化成さんに名前が変わっていったのは、発注者と下請けの関係だからなのかと思っていたら、どうも、大臣認定の責任施工で、杭メーカーに限定されていた為らしい。なるほど~、そういうことだったのか!
工事監理と施工管理
建築士法に基づいて工事監理者が行う業務が「工事監理」ですが、「施工管理」と混同されることがよくあります。
施工上の品質管理などは「工事監理」ではないんですが、この辺りの建築主さんへの説明は、難しい・・
今後は何か分かりやすく表を作成して、1時間くらい説明した方がいいんじゃないかとさえ、思ってしまう。でも、あんまり言うと、責任を誰かに押しつけてるみたいで、その辺りは言い回しが難しい所です。
半日かけての講習会でしたが、受けて良かったです。
講習会へ向かう途中の、イチョウ並木が黄金色できれいでした。
基礎ぐい工事の適正な施工を確保するための大臣告示とガイドライン ←クリックすると、国交省のHPへ飛びます
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