「構造塾」第3期:柱直下率・偏心率の検討
今日から構造塾の第3期が始まりました!
今日は、熊本の地震等でも問題になった「柱の直下率」についてです。
私は日頃2x4の設計がほとんどなので、耐力壁をきちんと基準に沿って合わせていれば、特に構造的に問題になることはありません。
在来木造の場合は、基準がないから自由だよと良く聞きますが、自由だ自由だと本当に自由な設計をしてしまうと、熊本の地震のように倒壊につながります。
「直下率」と事故事例の割合
上記の表より、上下階の柱位置、耐力壁位置を考えていないプラン=特に直下率が50%を切ると、事故率(倒壊等)が急に上がる事が分かります。
下屋付きプランの場合
下屋付きのこういうお家、よく見かけますよね。
2階の柱の下に柱がないのは、実は本当は危ないのです。梁等で受けることも出来ますが、変形量が大きくなるので、出来れば耐力壁等できちんと区切りたいです。
セットバック等
実は2x4の場合は、左の図のようなセットバックの直下に開口を設けるのは禁止されているので、私達も最初からそういうプランニングはしません。右側の2方向セットバックも絶対しないです。
でも昔の家をイメージすると、右側の家のようなプラン、よく見かけますよね。
確かお友達の家もこんなようなプランだったような気がします。
在来木造は基準がないし、法的な縛りもないけど、実際にはきちんと勉強する必要があると感じました。
柱直下率算出
実際に柱の直下率を計算しました。
全体的には50%超えていて柱直下率は良いということになりますが、外壁側を除いて計算すると50%を切る形となり、2階の床は不陸につながる可能性があります。
偏心率の検討
その他、建物の重心位置と剛心の位置を出して、偏心率を出しました。
剛心を重心に近づけて、バランスの良い建物を計画することが重要です。
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名古屋の建築家はAi設計*山内智恵
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