0104:木造マンション

今後、マンションも木造の時代が来るかもしれません
林野庁が「CLT工法」というものを、普及させようとしているらしいです。
CLT工法とは、どうも柱が無い、パネル工法のようなものみたいです。90~210mm程度の厚みで、断熱性に優れ、それ自体が構造体になるようです。
確かにパネルを組み立てれば良いだけなので、熟練工でなくても施工しやすいのかもしれません。
2016年度中に住宅メーカーでも建てられるようにする計画らしいので、一戸建てにも対応出来るようにするのかもしれません。ただ、どのくらい設計の自由度があるのかは、疑問ですが・・・
RCのマンションもかっこいいですが、木造のマンションというのも、暖かみがあって住みやすそうです。
林野庁が取り組んでいるので、どんどん普及するかもしれませんね。

以下、中日新聞より(参考URL→4、5階建ての木造ビル普及 新技術で林業再生へ

「林野庁は二〇一六年度から、マンションなど四、五階建て木造ビルの普及に乗り出す。現在は施工例が少ないが、CLT工法と呼ばれる新たな建築技術を活用すれば、鉄筋コンクリート造りと同等の丈夫なビルを建てられるという。国産材の需要を増やし、林業再生につなげる狙いだ。

 建築着工統計調査によると、一三年に新築された一~三階建ての建物約五十六万棟のうち、八割は木造だ。だが四、五階建てでは約五千棟のうちわずか四棟で、六階以上になるとゼロだった。林野庁担当者は「中高層ビルの木造化は技術的に難しく、これまでは国産材の利用先として想定してこなかった」と話す。

 CLT工法は一九九〇年代に欧州で誕生した。層ごとに板の繊維の向きが交差するよう重ねて接着し、分厚いパネルを生産。これを組み合わせて床や壁にする。欧州では九階建てマンションなどの建築実績を重ねている。施工が簡単で工期が短縮できるほか、断熱性も高いため林野庁は国内でも普及するとみている。

 現在はCLT工法での建築は原則として認められていないが、林野庁は解禁に向け、研究施設で強度や防火性能などをテストしている。福島県などに実験棟を建て、施工ノウハウも蓄積している。国土交通省と協力して建築基準を整え、一六年度中に住宅メーカーや建設会社が建てられるようにする計画だ。

普及に乗り出す背景には、国産材の利用が減り、森林が樹木の量に換算して毎年約一億立米増えていることがある。8秒ごとに木造2階建て住宅1棟分が増えている計算だ。林野庁は木造ビル普及で、伐採量を年間130立米増やしたい考えだ。普及への課題はコストだ。現在は木造パネルを生産出来る国内工場が3ヶ所しか無く、1立米辺りの単価は鉄筋コンクリートの約2倍の15万円。安い外国産木材との競争も予想されることから、量産体制を整え、価格を下げる方針だ。」

CLT工法のイメージです。(画像 中日新聞より)

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※CLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略で、欧州で開発された工法です。CLTは板の層を各層で互いに直交するように積層接着した厚型パネルのことです。平成25年12月20日に日本農林規格(JAS)として、直交集成板の名称により制定され、平成26年1月19日に施行されました。
 

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名古屋の建築家はAi設計

この記事を書いた人

chieyamauchi

やまうち ちえ
愛知県名古屋市で一級建築士事務所を経営しています。
「夢を形に・愛・記憶を未来へ」の経営理念をもとに
設計しています。
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