既存不適格建築物の制限緩和|建築基準法

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既存不適格建築物の制限緩和の条文について、掘り下げてご説明します。

法86条の7 既存の建築物に対する制限の緩和

条文には、こんな形で書かれています。(一部省略)

第3条第2項の規定により、

「第20条、第26条、第27条、第28条の2,第30条、第34条第2項、

第47条、第48条第1項から第13項まで、第51条、第52条第1項、第2項若しくは第7項、

第53条第1項若しくは第2項、第54条第1項、第55条第1項、第56条第1項、

第56条の2第1項、第57条の4第1項、第57条の5第1項、第58条、

第59条第1項若しくは第2項、第60条第1項若しくは第2項、第60条の2第1項若しくは第2項、

第61条、第62条第1項、第67条の3第1項若しくは第5項から第7項まで又は

第68条第1項若しくは第2項」

の規定の適用を受けない建築物について政令で定める範囲内において増築、改築、

大規模の修繕又は大規模の模様替(以下、「増築等」という)をする場合

第3条第3項第三号及び第四号の規定にかかわらず、これらの規定は適用しない。

各条文について

適用を受けない建築物について、条文を分かりやすく書きます。

・第20条(構造耐力)→高さが60mを超える建築物、

木造3階建て以上又は延べ床500㎡超えで高さが13m、軒高9m超えるもの

木造以外で2階建以上、延べ床200㎡超えで、RC階数4,高さが20mを超えるRC又はSRC

・第26条(防火壁)

・第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)

・第28条の2(石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置)

・第30条(長屋又は共同住宅の各この界壁)

・第34条 第2項(非常用昇降機)

・第47条(壁面線による建築制限)

・第48条 第1項~第13項まで(用途地域)

・第51条 (卸売市場等の用途に供する特殊建築物の位置)

・第52条 第1項、第2項若しくは第7項(容積率)

・第53条 第1項若しくは第2項 (建ぺい率)

・第54条 第1項(外壁の後退距離)

・第55条 第1項(建築物の高さの限度)

・第56条 第1項(建築物の各部分の高さ)

・第56条の2 第1項(日影)

・第57条の4 第1項(特例容積率適用築内における建築物の高さの限度)

・第57条の5 第1項(高層住居誘導地区)

・第58条(高度地区)

・第59条第1項 若しくは 第2項(高度利用地区)

・第60条第1項 若しくは 第2項(特定街区)

・第60条の2 第1項 若しくは 第2項(都市再生特別地区)

・第61条(防火地域内の建築物)

・第62条第1項(準防火地域内の建築物)(外壁及び軒裏)

・第67条の3 第1項 若しくは 第5項から第7項まで(特定防災街区整備地区)

・第68条第1項若しくは第2項(景観地区)

の適用を受けない建築物について、「増築等」をする場合、これらの規定は適用しない。

この記事を書いた人

chieyamauchi

やまうち ちえ
愛知県名古屋市で一級建築士事務所を経営しています。
「夢を形に・愛・記憶を未来へ」の経営理念をもとに
設計しています。
どうぞ、よろしくお願い致します!